限りある時間を人生豊かにするために、本当にやりたいことに使うべきである。
80歳まで生きるとして、人生はたった4000週間。
90歳まで生きるとしても、人生は4700週間。
「⚪︎⚪︎日」、「⚪︎⚪︎月」、「⚪︎⚪︎年」の単位で考えることは多いですが、「⚪︎⚪︎週」で考えることってそれほどないですよね。定期通院や処方については「⚪︎⚪︎週後」ですが・・・それくらいではないでしょうか。
当然ですが、「4000週間」ということは、日曜日は「4000回」、、、
この「4000」という数字。皆さんは多く感じますか、少なく感じますか。
「どうすればこの限られた時間を本当に意味あるものにできるのか?」といことがテーマとなっており、全米でベストセラーになった書籍となります。単なるタイムマネジメントではなく、「有限性」をどう受け入れ、どう生きるかを掘り下げたこの1冊は、忙しさに追われる現代人に深い気づきを与えてくれます。
今回は「時間をどう使うか=どう生きるか」について考えることができました。
読書が苦手な学生さんや社会人の方、経営に関わる方にも、読みやすくコンパクトに要約しています。ビジネス書や自己啓発の本、まずは要点だけでも読んでみませんか。
『限りある時間の使い方』
人生は「4000週間」限られた時間をどう過ごすか!?
著者 : オリバー・バークマン
翻訳 : 高橋 璃子
発売日: 2022年6月
出版社: かんき出版
ページ: 304ページ
【こんな人におすすめ】忙しさ・時間の悩みに向き合いたいあなたへ

毎日が忙しくて、何のために働いているのか分からない人
仕事を片づけても、すぐ次のタスクが舞い込んでくる。そんな無限ループから抜け出すには、時間管理術ではなく、考え方の根本を変える必要があります。
「効率化」が逆に自分を追い詰めていると感じている人
効率を上げれば上げるほど、やることが増えていく。これは現代人が陥る「生産性中毒」ともいえる症状であり、人生を消耗させる罠です。
人生に対して漠然とした不安を感じている人
「もっと良い選択肢があるかもしれない」と迷ってしまう人へ。可能性を捨てる勇気が、満足感と安心をもたらすことを、本書は教えてくれます。
死や老いについて、あまり考えたくない人
限られた時間を意識することで、人生の一瞬一瞬がより鮮やかに感じられます。死を受け入れることは、決して暗いことではなく、人生を深く味わう入り口になります。
「今を生きる」とはどういうことかを本気で考えたい人
「今この瞬間に集中しよう」と言われても、それが難しいのは当然です。本書では、マインドフルネスとは違った角度から、「今と共にある」ことの意味を再定義しています。
【10の学び】人生を豊かにする時間の使い方・考え方

「効率」を追い求めすぎると、不幸になる
効率化を追求することで、むしろやることが増えていくという逆説的な現象があります。
現代社会では、空いた時間にさらに仕事が詰め込まれ、いつまでも余裕ができない構造があるのです。
「速く動くほど、仕事のベルトコンベアが加速する」という比喩は、まさに現代人の状態を表しています。
「全部やる」は幻想。捨てる勇気が人生を変える
人生の中で「やりたいこと」を全部実現するのは不可能です。
だからこそ、捨てる勇気が大切。「重要だけどやらないこと」をあえて選ぶことが、限られた時間を守る鍵になります。バフェット流の「中くらいの優先度は全部切り捨てる」は、その好例です。
「今、この瞬間」を生きるとは何か
「今を生きる」とは、何もかもを道具化せず、ただその瞬間を受け入れること。
将来のために「今」を犠牲にするのではなく、「今を目的にする」生き方があるのです。非目標的な活動(例:雑談、散歩、趣味)は、時間の質を豊かにしてくれます。
「死と有限性」を受け入れることの効用
人間は死を避けたいと願う生き物です。しかし死を直視し、限られた時間と向き合うことは、人生の奥行きを増してくれます。
人生は「4000週間」という現実。その有限性を受け入れたとき、物事の優先順位が一変します。
「何もしない」力が、あなたを自由にする
私たちは「何かしていないと不安になる」性質がありますが、本当に大切なのは「何もしない」時間を受け入れること。
何もしない時間こそ、思考が深まり、創造性が生まれる土台になります。
「他人との時間の共有」が人生を豊かにする
時間は「自分のもの」にしすぎると逆に苦しくなります。家族や友人、仲間と時間を過ごすことが、結果的に幸福感を高めるという実感は、意外と見落とされがちです。
「みんなで休む」という考え方も、本書が提唱する重要な視点です。
「計画」は幻想。でも無意味ではない
計画は、現時点での意思表示に過ぎません。
未来は思い通りにならないという前提に立ち、それでも一歩踏み出す姿勢が大切。その柔軟性こそが、現実に対して健全な向き合い方になります。
「完璧さ」よりも「戦略的な失敗」を選べ
何もかも完璧にやろうとすると、かえって前に進めなくなります。むしろ「どこで失敗を許容するか」を考える方が、現実的な時間の使い方につながります。
「小さな勝利を積み重ねる」ことで自信も生まれます。
「今やっていること」に深く潜る
いつもと同じ日常でも、意識の向け方ひとつで見え方が変わります。
普段の会話や作業に注意深く関わることで、「時間が濃くなる」感覚が得られます。これは単なる自己啓発ではなく、実際に実行できるシンプルな方法です。
「人生の意味」は、あなたの選択で生まれる
すべてを達成しようとするのではなく、自分の人生にどんな価値を見出すか。
一流のシェフになれなくても、家庭で料理をすることに十分な意味がある。「大きなこと」ではなく、「自分の一歩」を大切にすることで、4000週間の価値は確かに実感できます。
【まとめ】限りある時間の使い方|本当に大切なことに集中する

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
「時間をどう使うか=どう生きるか」を教えてくれる本でした。
時間は有限であり、何に使うか、どのように使うか、何を優先に使うかを考えることは、人生を豊かに過ごすために重要なのだと感じました。
全部をこなそうとする完璧主義を手放し、「今この瞬間」に集中する大切さが心に残りました。「やりたいこと全部は無理。でも大事なことはちゃんと選べる」そんな前向きなあきらめが、むしろ自由につながるんだなと実感しました。
限られた時間のなかで、何を選び、何を手放すか。その判断が、人生の質を決めていきます。
忙しさに追われがちな毎日にモヤモヤしている人に、そっと背中を押してくれる一冊です。
この記事を読んでくださったあなたが、どんな立場にあっても、何かひとつでも「これやってみようかな」と思えるヒントを見つけてくれていたら、うれしいです。
みなさんも「時間の使い方を考えること」を実践してみてはいかがでしょうか。
引用箇所において一部誤入力があるかもございません。予めご了承下さい。